「シュガーマンのマーケティング30の法則」の著者であるジョセフ・シュガーマン氏は、テレビショッピングチャンネル「QVC」で「ブルー・ブロッカー」というサングラスを驚くほど売ったことでも有名な人物です。
ブルー・ブロッカーは世界中の媒体を通じて2,000万本越売れているというのですから驚きです。
シュガーマン氏は、いわば「売るプロフェッショナル」です。
では、アフィリエイトをビジネスとして取り組んでいる私はどうなのでしょうか?
答えは「売るプロフェッショナル」でなければなりません。
現実はプロとは程遠い状況ですが…。
だからこそお客さんがモノを購入したり、サービスを申し込んだりする際の心理状況を知りたいと考えたのです。
お客さんと対面した状態でセールスを行なうことと、インターネット上のアフィリエイト・サイトやブログでモノを売るのとでは違いがあるのはわかります。
しかし、テレビショッピングなどのように媒体の違いこそあれ、一方からのメッセージでセールスするスタイルには多くの共通点があるのではないかと考えました。
そこで「シュガーマンのマーケティング30の法則」を購入するに至ったのです。
この記事では「シュガーマンのマーケティング30の法則」から、私が特に印象的だと感じた「人がモノを購入する際の心理的トリガー」をご紹介します。
■「シュガーマンのマーケティング30の法則」
著者:ジョセフ・シュガーマン
監訳:佐藤昌弘
訳:石原薫
あなた(の心)はどのようにしてモノを買うのか?
まずはじめに考えておきたいのは、「人がモノを買う際に、どのような心理状況で購入しているのか」です。
私はどちらかというと、あまり比較検討をしないで買い物をする質(たち)です。
それとは対照的に、私の知人はモノを購入する前にカタログを集めて、徹底的に比較検討してから買います。
私のような買い方が許されるのは、基本的にお金に困っていない人のはず。
ところが私はそうではありません。
そのため、金額の上限を把握しておく必要があります。
さらには、妻の了承を得るという強力なストッパー機能も備えています。
まるで子供です…。
ところが「シュガーマンのマーケティング30の法則」を読みはじめてすぐに、興味深い1文が目に飛び込んできました。
それがこちら。
お客が物を買う理由の95パーセントは、「無意識の決断」だとされている。出典:『シュガーマンのマーケティング30の法則』ジョセフ・シュガーマン著 佐藤昌弘監訳 石原薫訳 フォレスト出版 8ページ
えっ、そうなの?
消費者心理や消費者行動について学んだことのない私にとっては驚きでした。
しかしすぐに疑問が浮かびました。
じゃぁ、カタログを比較検討している人はどうなの?と。
考えましたが、正直、よくわかりませんでした。
でも、次の言葉を読んだら腑に落ちました。
人は感覚で買い物をし、その買い物を理屈で納得するのだ。出典:『シュガーマンのマーケティング30の法則』ジョセフ・シュガーマン著 佐藤昌弘監訳 石原薫訳 フォレスト出版 104ページ
妙に説得力のある言葉だと思いませんか?
カタログを集めている知人も、買うことが大前提で比較検討しています。
値段の高い買い物をするときには、なおさら、その商品を購入する「理由」が必要になります。自分自身や家族を納得させる必要性があるからです。
なるほど、消費者の心理や行動が学問になるのもわかる気がしますよね。
「シュガーマンのマーケティング30の法則」に学ぶ、消費者購入心理のトリガー3選
ここからは、影薄おやじが選んだ消費者購入心理のトリガーベスト3をご紹介します。
これを読んで納得するか、あるいはすでに知っているか。
目から鱗(うろこ)が落ちるのか、意識しないですでにセールスで活用しているか。
あなたにとってどんな結果になるのか楽しみです。
消費者購入心理のトリガー①
シュガーマン氏は言います。
お客は販売する人が思っているよりも賢い、と。
ですから、商品に欠点(マイナス要素)がある場合には、欠点を隠そうとしないことが大切になります。
仮に、あはたがアフィリエイト・サイトで商品の購入を促すページを見ているとします。
そのサイトに商品のいい情報だけしか記載されていなかったとしたら、どのように感じるでしょうか?
おそらく「なんか胡散臭いな~」と感じてしまうのではないでしょうか?
シュガーマン氏は次のようにアドバイスしています。
欠点を最初に提示することによって、お客は初めに持っていた警戒心を解いてくれる。そして、あなたのこと人をだます人間ではなく正直者とさえ思ってくれる。
信頼や敬意を抱いたお客はバリアが低くなる。そして、あなたの商品やサービスの本来の利点を受け入れようとしてくれるのだ。出典:『シュガーマンのマーケティング30の法則』ジョセフ・シュガーマン著 佐藤昌弘監訳 石原薫訳 フォレスト出版 42ページ
確かにそうかもしれないなと思いました。
あなたは、このアドバイスについてどう思いましたか?
消費者購入心理のトリガー②
「ベネフィット」という言葉をご存知ですか?
ベネフィットとは、「利益」や「恩恵」などと訳される語です。
私はアフィリエイトを始めるまで、聞いたことすらありませんでした。
もしかすると、聞いていても反応するだけの好奇心を持っていなかっただけなのかもしれません。
事実、私の作った広告は、読み手が商品を手に取ったり、使ったりしている自分の姿を想像できるようにしている。出典:『シュガーマンのマーケティング30の法則』ジョセフ・シュガーマン著 佐藤昌弘監訳 石原薫訳 フォレスト出版 57ページ
以前、テレビ番組で聞いた話だと記憶していますが、ジャパネットたかたの高田前社長の話を思い出します。(多少、記憶にあいまいな点あることはご了承ください。)
長崎県の小さな写真屋さんから、日本で知らない人がいないほどの会社を作り上げた高田氏。
通信販売のはじまりは、九州のラジオ番組からだったと記憶しています。
家庭用ビデオカメラを売ったのです。
どうやって?
ラジオリスナーに次のような内容を伝えたそうです。(一言一句、正確なわけではありません。)
「このビデオカメラがあれば、お子さんの小さい頃の姿を映像で残すことができます。
それだけではありません。
お父さんやお母さんの、若い姿を映像で残すことができるんです。」
ビデオを購入することで、「映像として思い出を残せる」というメリットだけでなく、「親の若い姿を残せる」という、老いていく親の視点で訴えかけたのです。
ビデオカメラは売れたそうです。
まさにラジオリスナーに、家庭用ビデオカメラを買ったら実現するであろうメリットと、その先にあるベネフィットを伝えていたのです。
これは商品の特性を理解するだけではできませんよね。
もしも無意識でベネフィットを伝えることができるようになったなら、すごいことだと思いませんか?
おそらく、売り上げはグーンと上がることでしょう。
消費者購入心理のトリガー③
人間は物語(ストーリー)と共に生きてきた。だからお客と心を通わせたいと思ったら、物語を使うのが一番だ。
(途中省略)
物語の効果は販売でも同じなのだ。出典:『シュガーマンのマーケティング30の法則』ジョセフ・シュガーマン著 佐藤昌弘監訳 石原薫訳 フォレスト出版 70~71ページ
人は物語(ストーリー)に惹かれたり、共感を示すと言われるとそのような気がします。
私もネットで時折読んでしまう、もの凄く長い物語(ストーリー)には次のようなものがあります。
その人物の生い立ちからはじまって、恵まれない境遇や自身の愚かしさ、そこで出会った恩人への感謝。
これで大丈夫かと思ったら、またしてもアクシデントが…、でも○○商品のおかげで大成功。
そして、「商品の購入はコチラ」ボタンへと誘われていく…。
このような物語を読んでしまうと、ついつい自分も同じように成功できるような気がしてしまいませんか。
いわゆるストーリーテリングというものです。
ハリウッド映画(例えば、スターウォーズ等)でも、物語の法則性が活用されているとか。
ちなみに『シュガーマンのマーケティング30の法則』には別の広告例が記されています。
お客との距離感を縮めるという意味ではいい手法なのだろうと思います。
しかし、高額商品を売り込まれる側になったら、注意した方がいいですよ!
アフィリエイトに活かすには!消費者購入心理のトリガーの応用
上述の3つのトリガーを、アフィリエイトに応用できるのでしょうか?
■消費者購入心理のトリガー①
購入したい商品の情報をいろんなサイトを見ながら調べている人の中には、デメリットも知りたいと思っている人が少なからずいるはずです。
誰にとっても万能な商品はそうそうないと思いますが、どうでしょうか?
デメリットやネガティブな情報を調べている人の中には、知ることによって購入を中断する人もいるでしょう。
ですが、デメリットやネガティブな要素を知った上で購入したい人もいるのです。
その場合には、上述の消費者購入心理のトリガー①が役に立ちます。
欠点も正直に伝えてから、その商品を使うメリットを紹介するのです。
ときには、「○○の場合なら、この商品がおすすめです。」といった条件付きで商品紹介をするのもありだと思います。
■消費者購入心理のトリガー①&③
アフィリエイトでも、物語(ストーリー)を使って、ベネフィットを伝えることはできると思います。
実際、たくさん購入者のいるアフィリエイト・サイトやブログは、物語性やベネフィットをしっかりと伝えているのだと思います。
あとは、私も練習して身に着けることが大切というわけです。
知識を得ただけでは不十分ですよね、やっぱり。
まとめ
- デメリットもはじめに正直に伝えることが信頼につながる。
- 物語を使ってベネフィットをイメージしてもらおう!
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